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ツーリング先での「ヘルメット持ち運び」どうしてる?防犯と管理術

ヘルメット持ち運び

天気の良い休日に愛車を走らせて、目的の絶景スポットや美味しいランチのお店に到着したとき、皆さんは脱いだヘルメットをどのように扱っているでしょうか。多くのバイクには標準でヘルメットロックが装備されていますし、ハンドルバーにカラビナで固定するという方もよく見かけます。しかし、ヘルメットを単なる防具としてだけでなく、大切なコレクションアイテムとして愛している私のような人間にとって、この出先でのヘルメット管理というのは非常に頭の痛い問題です。

バイクのそばに置いて身軽に観光を楽しみたい気持ちと、大切なヘルメットが盗まれたり傷つけられたりするのではないかという不安な気持ち。この二つの間で揺れ動くのはライダーの常ですが、私は基本的にヘルメットは肌身離さず持ち歩く派です。今回はなぜ私がそこまでしてヘルメットを持ち歩くのか、その理由と、邪魔になりがちなフルフェイスヘルメットをスマートに持ち運ぶためのちょっとしたコツについてお話ししたいと思います。

バイクにロックして離れることのリスクと不安

私がヘルメットをバイクに残して離れることを避ける最大の理由は、やはり盗難やイタズラのリスクをゼロにしたいからです。日本は治安が良い国だと言われていますが、それでもバイク用品の盗難は残念ながら発生しています。特に最近のヘルメットは高機能化しており、価格も数万円から高いものでは十万円を超えることも珍しくありません。転売目的のプロ窃盗団はもちろんですが、出来心で盗んでいくケースも後を絶ちません。あご紐を切断して持ち去られるという荒っぽい手口も耳にしますし、もし愛用のビンテージヘルメットや限定モデルがそんな目に遭ったらと想像するだけで、食事も喉を通らなくなってしまいます。

また、盗難までいかなくとも、イタズラのリスクも無視できません。心ない人がヘルメットの中にゴミや空き缶を投げ入れたり、飲みかけのジュースを流し込んだりといった悪質な嫌がらせを受けたという話を聞いたことがあります。直接的な被害がなくても、誰かが座ったり触ったりする可能性もあります。さらに、天候の急変も心配の種です。食事をしている間に通り雨が降れば、逆さ吊りにしていない限りヘルメットの中は水浸しになります。内装のスポンジはずぶ濡れになり、その後の帰り道はずっと不快な思いをすることになるでしょう。真夏の炎天下であれば、直射日光による熱で内装や接着剤が劣化する恐れもありますし、タンクやシートが高温になっていれば、接触している部分の塗装が傷む可能性もあります。

このように、目の届かない場所にヘルメットを放置することは、物理的なダメージのリスクだけでなく、精神的な不安という大きなコストを伴います。せっかくの楽しいツーリング中に、バイクのことが気になってソワソワしてしまうくらいなら、多少荷物になっても手元に置いておいた方が精神衛生上ずっと良いと私は考えています。

スマートに持ち運ぶためのアイテムと工夫

とはいえ、フルフェイスヘルメットは球体で持ちにくく、片手が完全に塞がってしまうため、そのまま持ち歩くのは非常に不便です。あご紐を持ってぶら下げるのは内装を傷める原因にもなるため推奨できません。そこで私が活用しているのが、ヘルメット収納用の簡易バッグです。バイク用品メーカー各社から販売されていますが、薄手のナイロン生地で作られたエコバッグのような製品が非常に便利です。使わないときは小さく折り畳んでジャケットのポケットに忍ばせておき、バイクを降りたらサッと取り出してヘルメットを放り込むだけです。これなら肩から掛けることができるので両手が空きますし、お店に入った際もバッグに入っていれば床や椅子に置きやすくなります。

また、観光地を長時間歩くことがあらかじめ分かっている場合は、ヘルメットホルダー付きのバックパックを使用することもあります。リュックの背面にあるネットやフラップにヘルメットを固定できるタイプのもので、これならば完全に手ぶらの状態で散策を楽しむことができます。見た目もアドベンチャー感があって悪くありませんし、ヘルメットの重さを背中で支えるので疲れにくいというメリットもあります。

どうしても荷物が多くて持ち歩けない場合や、ほんの数分だけバイクを離れるという場合には、やむを得ずバイクにロックすることもありますが、その際も私は必ずカバーを掛けるようにしています。百円ショップで売っている自転車のカゴカバーや、ヘルメット付属の布袋でも構いません。ヘルメット全体を覆ってからロックすることで、車種やモデルを特定されにくくして盗難意欲を削ぐことができますし、突発的な雨や直射日光、そしてゴミの投げ入れといったイタズラからも守ることができます。中身が見えない黒い塊がぶら下がっているだけで、無防備な状態よりもセキュリティレベルは格段に上がります。

ヘルメットはライダーの命を守る最後の砦であり、私たちコレクターにとっては代わりのきかない宝物でもあります。「ちょっとの間だから大丈夫だろう」という油断が、大切な相棒を失う悲劇につながるかもしれません。少々面倒に感じることもありますが、愛するヘルメットを確実に守るための手間を惜しまないこと、それもまたバイクライフの一部として楽しんでみてはいかがでしょうか。自分の手でしっかりと管理することで、ヘルメットへの愛着もより一層深まるはずです。